2016年02月03日

ジカ熱の国内発生は有りうる?(メモ)

 ジカ熱はデング熱と同じフラビウイルス属であり、感染様式も似通っているとされる。また媒介する蚊も日本国内に生息するネッタイシマカであることから、一昨年のデング熱と同様のことが起こる可能性がある。

 すなわち、海外でジカ熱に感染した患者が国内で蚊に刺され、その蚊が他の人を刺すことでヒト〜蚊〜ヒト感染を引き起こすことが十分に考えられる。

 防疫関係者はデング熱の後には同じ蚊媒介感染症のチクングニア熱が国内侵入する可能性を考えて、警戒していたようだが、ジカ熱はノーマークだったかもしれない。しかし、ジカ熱の流行が報道されてあまり間をおかずにジカ熱を4類感染症に指定すると発表されたのは、チクングニア熱を想定したシミュレーションが生かされたのかもしれない。
蚊媒介感染症予防指針(案)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/dengue_fever_jichitai_20150428-02.pdf
(この項は、ブログ主の個人的な感想です。)
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ジカ熱についてのメモ

ヤブカ(Aedes)属の蚊によって媒介されるジカウイルスによる感染症である。ジカウイルスはデングウイルスと同じフラビウイルス科に属し、症状はデング熱に類似するが、それより軽い。

臨床症状・徴候
 潜伏期間は3~12日である。不顕性感染率は約80%とされている。過去の流行では詳細な症状の解析が少ない。2007年のミクロネシア連邦(ヤップ島)の流行では、発熱(38.5℃を超える高熱は比較的稀)、斑状丘疹性発疹、関節痛・関節炎、結膜充血が半数以上の症例に認められ、筋肉痛・頭痛(45%)、後眼窩痛(39%)というものであった。その他にめまい、下痢、腹痛、嘔吐、便秘、食欲不振などをきたす場合もある。しかし、ポリネシア連邦やブラジルの流行では、ギラン・バレー症候群や神経症状を認める症例が報告され、ブラジルでは妊婦がジカウイルスに感染することで胎児が感染し、小頭症児が多発している。胎児が小頭症と確認された妊婦の羊水からジカウイルスRNAが検出され、小頭症で死亡した新生児の脳の病理組織からもウイルスが検出されている。ジカ熱そのもので健康な成人が死に至ることは稀であるが、基礎疾患があり免疫力が低下している場合は死に至ることもある。

病原診断
 デング熱と比べて軽症である。通常は4〜7日間症状が持続する。実験室診断はPCRによるジカウイルス遺伝子(RNA)検出、IgM抗体検査やペア血清による中和抗体検査など、血清学的診断を行う。臨床的にはデング熱、チクングニア熱と症状が類似しているため実験室診断が必須であるが、デングウイルスとは近縁であり血清学的には交差反応が認められる。黄熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、マレーバレー脳炎ウイルスなどのその他のフラビウイルスとの交差反応もあるので診断には抗体価の比較が必要である。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/6224-zika-fever-info.html
 (国立感染症研究所サイトより抜粋)
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2014年09月03日

昭和17年のデング熱大流行について

ネットで検索していて面白い資料を見つけました。昭和17年から19年にかけて国内でのデング熱大流行を調べた方の講演です。
読み応えのある内容ですが、ざっくり読むと。

○流行は、日本が戦争で南方と人や物資が頻繁に交流していた時代に起こった。
○当時の厚生省の公式統計では昭和17年に1万7千人が罹患したとされているが、実態はもっと多かったと推定されている。
○対策としては、「患者を蚊に接触させない」「蚊の発生を抑える」「蚊に刺されないこと」と国民に広報したが、蚊取り線香が南方戦線に優先的にまわされ、空襲対策で防火用水が大量にあるなど、思うようにいかず、流行は3年連続した。終戦で南方との行き来が減って自然消滅?

あと、当時デング熱対策でいろいろと研究がおこなわれているのですが、その中に石井という名の軍医とか、731部隊にかかわる人々が登場してくるのが興味深いです。

※ざっと読んでの要約ですから、解釈間違い等があるかも知れません。

元記事はこちら⇩
昭和17年デング熱の大流行からみた現代の感染症
    エントロピー学会東京セミナーでの講演記録(1997年2月22日) 牧 潤二
http://pws.prserv.net/maki-j/maki.htm
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デング熱の検査

2014年8月に東京の代々木公園で発生したデング熱のあおりで、
デング熱検査に関する医師の問い合わせが先週末あたりから増えてきました。
私の勤務先では検査できませんし、業者さんに外注すると結果が出るまで2週間。費用も保険外となるので1万円以上かかります。

ネットで検索すると、迅速検査キットが結構あるみたいです。
http://www.filgen.jp/Product/Bioscience4/InBios/index.html

その後、検査キットもいろいろあることがわかりましたが、「中国製」というのが気になります。
まあ、東南アジアなどでは日常的に発生しているので、検査キットも十分需要があるのだとは思いますが。
http://japanese.alibaba.com/goods/dengue-rapid-test-kit.html
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2013年04月05日

鳥インフルエンザH7N9

世界保健機関(WHO)は中国で鳥インフルエンザ(H7N9)ウイルスのヒトへの感染の数を報告している。最初の症例は、2013年4月1日にWHOが発表した。

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H7N9インフルエンザとは

 インフルエンザH7ウイルスは通常、鳥の間で循環するインフルエンザウイルスのグループです。インフルエンザA(H7N9)ウイルスはH7ウイルスの大きなグループのうちの一つのサブグループである。
 一部のH7ウイルスは(H7N2、H7N3およびH7N7)時折ヒトに感染することが見出されているが、H7N9ウイルスとのヒトへの感染は、中国からの最近の報告まで報告されていない

H7N9インフルエンザの症状
 これまでのところ、この感染症の患者は、重症肺炎があった。症状としては、発熱、咳や息切れが含まれています。しかし、インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染が引き起こす完全な病態についての情報はまだ限定されています。

中国で報告されたH7N9の感染者数
2013年4月3の時点では、7検査確認症例は中国で検出されている。

(WHO,Frequently Asked Questions on human infection with influenza A(H7N9) virus, Chinaより一部引用。Google翻訳による)


厚生労働省は2013/4/3付で、WHOが作成した本疾患に関するQ&Aの仮訳を作成し、都道府県等に情報提供を行うとともに、医療機関に対して、鳥インフルエンザA(H7N9)感染が疑われる患者を診察した際は情報提供するよう、自治体を通じて協力を要請した。

(情報提供を求める患者の要件)
38度以上の発熱と急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日以内に中国に渡航又は居住していた者。
但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

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中国におけるインフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染 - アップデート

2013年4月から2013年4月3日、中国の健康と家族計画委員会はWHOインフルエンザA(H7N9)のヒト感染の追加の4例を通知した。
4人の患者は、中国東部の江蘇省からのものである。これらの症例は互いに関連はない。続きを読む
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2013年02月14日

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

日本国内でダニによって 媒介されるウイルス性感染症SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome)による死者が2013/2/13現在3名確認された。
厚生労働省プレスリリース
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002v5pa.html

臨床検査の現場では原因不明の血小板減少で海外渡航歴のない症例があった場合、この病気を疑う必要がある。

厚生労働省は2013年1月30日に以下の要件を満たす患者について情報提供を求めていた。

38度以上の発熱と消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血のいずれか)を呈し、血液検査所見で血小板減少(10万/㎣未満)、白血球減少(4000/㎣未満)及び血清酵素(AST、ALT、LDHのいずれも)の上昇が見られ、集中治療を要する、若しくは要した、又は死亡した者。ただし、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

最初の死亡症例の血液検査所見では、白血球数(400/mm3)と血小板数(89,000/mm3)が著明に低下していた。また、AST、ALT、LDH、CKの高値が認められた。血液凝固系の異常、フェリチンの著明な上昇も認められた。尿検査で血尿、蛋白尿が認められた。
厚生労働省はこの疾患を四類感染症に指定し、発熱、血小板減少などの症状があり、SFTSが疑われる場合は届け出を医療機関に義務付ける方針

また、マダニの活動が活発になる時期を待ってSFTSウィルスの保有率を調査するとのこと
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1999年09月14日

西ナイル熱(セントルイス脳炎)

WHO発 14 September 1999

アメリカ合衆国のセントルイス脳炎

 蚊によって伝達されるウイルス疾患のセントルイス脳炎(SLE)が9月の始めに最初にニューヨーク市で報告された。そのうち血清学的に確認された11例のうち3例が死亡した。その他の80例は調査中である。

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1997年12月12日

中国香港特別行政区のA型インフルエンザ(H5N1)

12 December 1997 WHO発

 中国香港特別行政区のA型インフルエンザ(H5N1)

 12月12日、調査により、A型インフルエンザ(H5N1)と疑われる3人の患者が見つかった。インフルエンザサーベイランスが強化され現在全ての病院と63の公的診療所を対象に実施された。
 確認された4人のうち最新の2例は各々11月20日と24日の発病だった。

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1997年08月21日

新型インフルエンザウイルス株A型(H5N1)

New Inflenza virus strain 新型インフルエンザウイルス株

21 Aug 1997 WHO発

 WHOは人の新しいインフルエンザウイルス株を確認した

今のところ人から人への感染はない。

 このインフルエンザウイルス-A型(H5N1)-は今まで鳥にのみ感染するウイルスととして知られていたが、昨年の5月に急性呼吸器疾患中にライ症候群で死亡した香港の3才の男児から分離された。

 しかしながら、これは今のところ人から検出された唯一の症例である。
 WHOの新興感染症監視局(EMC:Emerging and other Communicable Diseases Surveillance and Control )のDaniel Lavanchy 医師は「現在のところ、このウイルス株が人から人へ拡がる兆しはない。したがって当面特別の措置をとる必要はない。」と言明した。

 WHOは香港特別行政区の保健局、インフルエンザセンターと4つのインフルエンザ調査研究共同研究センター(アトランタ、ロンドン、メルボルン、東京)、そしてオランダの国際インフルエンザセンターとの密接な共同作業をもって注意深く(ウイルスの)拡散を監視する。

 たとえ今回の他にA型(H5N1)ウイルスが人から分離されなくても、香港または中国南部の他の地域の人がこの株に感染しているかもしれない。WHO共同研究センターからの科学者チームは8月20日に香港に到着し東京の国立感染症研究所とともに大規模な調査を指揮した。彼等は香港のインフルエンザセンターと香港保健局を補助してこの発見とその公衆衛生面での影響を予測した。

caution.gif以上の記事は私の貧困な英語力による要約です。正確で詳細な情報が必要な方は自分で原典を見ることをおすすめします。


インフルエンザウイルスの抗原型について

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1997年04月02日

ウガンダで35年ぶりに オニョンニョン熱が流行

12 March 1997 WHO発
O'nyong-nyong (ONN) fever オニョンニョン熱

ウガンダ、1996年6月:

 ウガンダ南西のラカイ地区の保健担当官は、脚の関節炎、皮膚の発疹、リンパ腺障害を伴う急性発熱性の病気の症例が増加していると通告した。この病気はウガンダ国内の隣接するムバララ地区とマサカ地区に拡大した。死亡例は報告されていない。

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